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【キャリア編】組織の力でベンチャーを支援するコンサルからヘルスケアスタートアップのCOOへ

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2022.12.08

インタビュー

アンター株式会社の取締役COO西山氏は、新卒で株式会社リクルートに入社し数社を経てデロイトトーマツベンチャーサポート株式会社に入社。そして、2018年にアンター株式会社に参画しました。未知のヘルスケア領域に足を踏み入れた西山氏に、医療ヘルスケア領域へのキャリアチェンジを決意した理由、未知の領域での奮闘について伺いました。

【プロフィール】
株式会社リクルートに新卒で入社。デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社にてベンチャーの営業支援に従事。2018年アンター株式会社に参画。2021年にJMDCにグループイン。

挑戦している人を応援することに注力し続けたキャリアの先にあったアンター

ーー西山さんは新卒で株式会社リクルートに入社してから複数社を経てデロイトトーマツベンチャーサポート株式会社(以下、デロイト)に入社。現在はアンター株式会社(以下、アンター)の取締役COOとして活躍されていると伺っています。デロイトで働いているときから、ヘルスケアスタートアップで働く未来を思い描いていましたか?

デロイト時代は、スタートアップで働くことはまったく考えていませんでした。当時は個別の企業を支援したり、同じ悩みを抱える企業を横串でサポートしたりといった業務を担当。その仕事もデロイトという会社も好きでしたね。だからさまざまな企業からオファーをいただく機会はありましたが、転職は考えていませんでした。

その一方で、今の時代の流れを鑑みるにずっと大きな看板の企業で仕事をしていていいのかなと考えることもありました。自分の名前で生きてみたい、挑戦してみたいという気持ちがどこかにありました。

ーーデロイトを辞めてアンターにジョインしようと決意したきっかけを教えてください。

ヘルスケア領域の社会的意義の高さに心を動かされました。Antaa QAというサービスに心底感銘を受けたんです。このサービスは医師がわからないことを質問すると他の医師が回答するというシンプルな仕組みです。人間は誰しも知り合いが目の前で困っていたら助けてあげると思いますが、見ず知らずの人がインターネットの向こう側で悩んでいても手を差し出しにくいのではないでしょうか。しかしAntaa QAは見ず知らずの先生方が助け合っていました。私にとっては神秘的ともいえる光景でした。しかし、当時のアンターを担うのは中山代表を始めとする数名の状態。果たしてこの状況でこの難易度の高い領域で事業を拡大していけるのだろうか?と考えた末、

「この会社だけは絶対に潰してはいけない」と強く感じました。当時のアンターは圧倒的に人が足りません。どうやって事業を伸ばしていくのか見当が付かない状態です。「自分で何が役に立つかも分からないけど、やってやろうじゃないか」という気持ちと同時に、「(拡大が難しいヘルスケア領域においても)ビジネスサイドのメンバーが一人ジョインすることで、これだけ会社が成長するんだ」というモデルを示したい、そんなモチベーションが湧き上がりました。

愛すべき医療者起業家、彼らとの付き合い方

ーー西山さんがアンターにジョインして戸惑ったこと、驚いたことはありますか?

アンターへのジョイン前からわかってはいたんですが、医療者起業家が持つ課題解決の熱量が半端ない! 中山さんもそうでした。医師として働くだけで、やりがいがあるはずです。それなのに課題を見出して事業を創る。1人で患者さんと相対して命を救うよりも、仕組みを作って多くの人の命を救いたいと願っているのです。医療者起業家にはこういったある種の熱狂があります。良い意味で「狂っている」んです。

ーー医療者と共に医療ヘルスケアに携わる経験は、これまでになかったかと思います。医療者とビジネスを進めることに苦労を感じたことはありますか?

彼らは医療ヘルスケアに関してとてつもない熱量を持っている反面、理性と慎重さも兼ね備えています。一般的なスタートアップよりも言葉を慎重に選ぶ印象があります。日々、命に向き合う医療者に対して表現の誤解で信用を失うことのないよう、進めています。

メンバーからの発信でもギャップが生まれないように、相手に合わせてきめ細かにコミュニケーションを取らなければ、事業が停滞してしまいます。慎重さも必要ですし、まずはやってみようと思って進めるべきこともありますよね。やってみた上で大丈夫であれば、このまま進めても問題はないことを説明するのです。これは医療者とともに事業を進める困難さであり、業界慣習を理解した上でのやりがい、醍醐味でもあると思います。

ーー西山さんは医療ヘルスケア領域と関わるにあたって、どのように医療ヘルスケア領域独自の制度や習慣等を学びましたか?

特に意識していたのは、医療業界の人に直接聞くことで知識を吸収する、一次情報を取りに行った上で自ら解釈するということです。

これまでヘルスケア領域を専門としていたわけではないので、わからないことばかりでした。知らないことは調べるのですが、特に意識していたのは、医療業界の人に直接聞くことで知識を吸収する、一次情報を取りに行くということです。日頃から意識的に医療ヘルスケア領域の情報に触れるようにしています。常に自分で考えて解釈できるようにしておきたいですから。

これまでのキャリアとスキルがアンターの推進力に

ーー西山さんのキャリアやスキルはアンターのCOOとしてビジネスやサービスにどのように活きていますか?

COOという役割を考えた時、真ん中のOはオペレーション、すなわち執行の責任者であり、細かな業務はさることながら、「誰よりも熱量高く実行する」ということが、一番COOとしてやってきたことだと思います。

アンターにジョインした当初はとにかくなんでもやっていました。社長と共にサービス設計、マーケ、資金調達に採用など。そういったときに私が過去のキャリアで培った察する力が役に立っているように思います。察する力とは広義のコミュニケーション能力だと思っています。コンサル時代は顧客の目標を達成するために、社外だけでなく社内の調整が必要なこともありました。そういったときは、どうすれば社内の稟議が通るのかを個々の状況に応じてアドバイスしていましたね。こういった経験から身についたビジネスを円滑に進めるために必要な察する力はアンターでも存分に発揮できているように感じています。

アンターのプラットフォームは先生方にとって有益な情報で、その立場の公平性を重んじた上で、フラットな発信だからこそ、様々な先生にご参加いただけていると思っています。ます。今後もプラットフォームとして参加する皆様が居心地が良いと感じるサービスに発展させることが私の使命だと感じています。アンターにジョインしてからこれまで一貫しているのは「私がアンターの一番のファンであること」です。社長と共に熱量高くプロジェクトに命を吹き込んできました。

医療ヘルスケアという特殊な領域で働くことを検討されている方々に対して、初めはわからないことだらけでも、素直さを持って取り組んだ先には、本来であれば医療者でないと人の命を救えないはずが、事業を通して医療に貢献することができる、その実感はまさしくこの領域ならではと感じます。

ーーありがとうございます!最後に西山さんの座右の銘を教えてください!

新卒のリクルート時代に出会った「自ら機会を作り出し、その機会によって自らを変えよ」という社訓を今でも大切にしています。受け身で挑戦を待ったり、環境のせいにするのではなく自分自身が作っていく。そのテーマだけはこれまでの20年間、そしてこれからも思い続けながら、挑戦する人を応援して行きたいと考えています!

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アンター株式会社
会社HP

 

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