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【事業編】人間も犬や猫も病気にならない未来を目指す

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2023.07.28

インタビュー

メンタルヘルス

PHR / 健康管理アプリ

DX

株式会社ココロミル代表取締役の林大貴氏にインタビュー。【キャリア編】ではココロミル起業にいたるまでの原体験などについて聞いた。今回は、ココロミルの現在の事業、今後の展望、会社の雰囲気、そして望ましい人材像についてお届けする。

「病気を未然に防ぐ」という決意から生まれたココロミルのサービス

ーーお母様の死が原体験となり生まれた「病気を未然に防ぐ」ココロミルのサービスについて、具体的に教えてください。

医療機関でも使っている高精度なウェアラブル心電図を使って検査します。これを用いて普段の健康診断等で見つからないような、心疾患・不整脈などの異常を検出するサービスです。結論から言うと1回の測定で4つのことがわかります。1つ目が隠れた心疾患、不整脈の発見です。2つ目が今まで抽象的だったストレスといったものを具体化、可視化します。3つ目が睡眠の質の可視化ができます。4つ目が睡眠時無呼吸症候群の検知です。この4つのことが医療レベルで1回の測定でわかるのは、実は日本で弊社だけです。世界でも、弊社だけのサービスではないかと思っています

無呼吸症候群の検査などは、病院で行うと頭部に包帯を巻き、チューブを固定して行うんですが、とても普段と同様に寝付ける状態ではありません。弊社の検査は、他の検査と違い、小型のウェアラブル機器を胸元に貼るだけで測定できます。そのため、病院ではなく、自宅でもできるところに優位性があります。
そのテスト結果がレポートで詳細に表されます。そこから必要に応じて、心臓の先生、睡眠の先生、メンタルヘルスの先生をご紹介するという流れです。

ーーココロミルの検査だからこそ分かったデータもあるのでしょうか?

ココロミルの診断結果では、危険な不整脈を持っている人は33%に達しています。でも、健康診断や人間ドッグで、それを検知できる確率は、10%程度にとどまっています。さらに、無呼吸症候群の人を28%検出していますが、世界的文献が出しているデータだと人口の7.2%程度が患者だろうとされています。高ストレスを抱えている人を59%検出していますが、問診式のストレスチェックでは12%しか検出できません。国が推奨している健診ではわからなかったものが、ココロミルの検査で、より多くの潜在的危険を抽出できるようになりました。

犬や猫も健康になる未来をつくる。ココロミルの新たな挑戦

ーー今後の事業展開をお伺いできればと思います。

事業の展開としましては、今ある既存の事業と合わせて大きく2つ展開していこうと思っています。1つめが犬、猫です。もうすでに実装されているものになりますが、人間だけじゃなくて犬、猫も同じようなサービス展開をしていきます。

ーーそれは家庭向けのサービスですか?

家庭向けと獣医師さん向けです。
小型犬の死因の1位は心臓病なんです。現在では、心臓病を早期発見できずに小型犬が亡くなっています。犬猫の健康寿命を伸ばす目的で、新機器の開発を行っています。ペットも家族の一員ですからしっかりと守っていきたいです。

ーー今まで人間に使っていたものが動物にも使えるのでは、という最初の発想はどういったところから生まれたのですか?

小さい時からペットと一緒にいたのでアイデアは元々あったのですが、これにも僕の原体験がありまして。ペットでフェレットを飼っているのですが、調子悪そうだなと思って、すぐ病院に連れて行ったんです。そしたら膀胱が破裂していたんです。

ーーだいぶ重症でしたね。

膀胱破裂って、人間だと多分耐えられないと思います。でも言葉を話せないから、ちょっと体調悪そうにしてるだけなんです。少しでも体調を読み取ってあげたり、気付いてあげられることが必要だなと思ったことがきっかけでした。この体験から、まずはペットとして多く飼われている犬、猫からいこうと思いました。

ーーなるほど。犬、猫への展開も原体験があってのことなんですね。

心電図にあらわれる兆候から、未来の病気を予防する

ーーもう一つの事業展開を教えて頂けますか?

今僕たちは、心電図、心拍数からうつ病の傾向を読み取っています。

僕たちの検査は実は2分に一度交感神経、副交感神経の波長を表すことができます。なにがその方にとっての悩みなのか、いわゆるストレッサーを見極めることができればうつ病の重さを解明することができます。それにより、未然に悩みを解決し、治すことができるかもしれない。先進国の中で自殺の割合が多く、自殺者の6割がうつ病といわれる日本で労働人口、並びに10代の方の命を守るのに必要なものだと考えております。
ゆくゆくはうつ病だけでなく、ほかの病気にも兆候があるか調べていきます。

ココロミルの職場の雰囲気と求める人材

ーー次はココロミルの組織の部分について、お話を伺いたいと思っています。今集まっているメンバーに関しては、どのような経緯で、どういった方を集められたのかを教えてください。

今集まっているメンバーの多くは学生時代からの友達だったり、昔からの知り合いだったりが多いです。

今のメンバーは役員にプラスして3人のスタッフの少数精鋭です。スタッフ職種で言うと、経理と臨床検査技師と、医療機器認証を通すプロがいます。経理の人も僕の友達で臨床検査技師も僕の知り合いでした。医療機器認証の人は知り合いの紹介で来て「おお、この会社面白い」とすぐに入社を決意してくれました。
さらに8月から2人の入社が決まっています。これはもう完全に紹介ベースです。2人ともプロで、1人は営業です。循環器専門の営業を10年間経験している方で、会社レベルでMVPを取得したりしている方です。「この人は絶対来てほしい」と思っていました。広報の人は、薬剤師ですが、ずっと広報に取り組んできた方を採用させていただきました。

ーーコアメンバーは昔からの知り合いで固めて、必要な職能を持ってる方もどんどん外から積極採用されているというような状況ですね。

そうですね。ただ、弊社は上場に向けて第二創業期なのでこれから入社する方もコアメンバーだと認識しています。

ーー会社の雰囲気はどのような感じなんですか。

とてもおだやか?明るい感じ?だと思っています。45歳の医療機器認証担当の方のエピソードがあります。今まで大小様々な企業を渡り歩いてきて、ココロミルに入社しました。入って2週間で妻に「出会ってから今が一番顔が明るいね」って言われたみたいです。

 ーーすごい話ですね。

会社は、基本何ごとも否定せず、まずはやってみようという風土なんです。自分で考えて「こうだと思うんです」と提案されたら、とりあえずやってみてくださいって。失敗したら、僕が全部責任持ちますよってスタンスなんです。

ーー素晴らしいです。

多分チャレンジしやすいと思います。お互い仲もいいですし。毎月みんなで飲みに行ってます。手前味噌かもしれないですけど、みんな「働きやすいです」と言ってくれます。

ーーいいですね。林さんの雰囲気から作られたものなのかなと思いました。

多分、明日有給で休みます、と言われても、僕は断らないですね。仕事がちゃんとできていれば。そのあたりはフレキシブルだと思います。ふつうは考えられないかもしれないですが…笑

ーー今日もあらためてお話を伺って、医療従事者の方で、本当に貴社の想いなどに共感する方もすごく多いだろうと思っています。Harmony Careerの登録者の方の中には、看護師で一般企業に興味ある方がかなりいらっしゃいます。

僕は基本的にいい人だったら採用したいと考えています。看護師さんの中には一般企業で働いたことのない方もいらっしゃると思います。けれど、僕は基本的にはその方のやる気、想いで採用するので、ポジションによっては、未経験でも大歓迎です。

僕のモットーはBeyond imaginationです。弊社に関わることで少しでも想像しうる人生を超えていってほしいなと思います。

ーーいろいろお話しいただき、本当にありがとうございました。

前編:キャリア編を見る

 

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